シドニーの王立植物園の一番の特徴は？

来園者の心に残る体験をつくり、植物を身近で大切なものと感じられるようなアトラクションにフォーカスしている点です。特に、園内のボランティアたちは、来園者のために毎月ガイドなしツアーをまとめ、「今月の植物」に関するトリビアや、季節の変化を感じられるポイントなどを紹介しています。例えば、8月は冬の終わりを告げる月なので、日が長くなり夜の寒さも和らいできます。

ガイドを付けて知識を増やしたい方には、王立植物園が運営する1時間半のガイド付きウォークが毎日10:30より催行されます。1時間のツアーも選ぶことができます。こちらは2018年11月30日までの平日の催行となります。

ちょっと変わった植物体験を楽しんでみたい方には、ウェンディーズ シークレット ガーデンがおすすめです。毎日無料で開園しています。このガーデンは、使われなくなった鉄道が元々あった土地に、ウェンディー・ホワイトリーの好きが高じて作られた隠れ家です。ご主人が1992年に他界した後に作り始めました。

「とにかく何かをしなければならないと感じて探し始めたとき、ここがひどく悲しく、荒れた場所に感じたんです」とワイトリーは語ります。「ガーデンを始めた時点では園芸のことは何もわかりませんでした。自分が何を好きかだけを知っていたのです。それ以来、どんな植物がこの土地を好むかを学んできました。ここは、植物、私自身、そして庭師たちとの関係を象徴する場所と言えます。」

残念なことに、ホワイトリーはその数年後にたった一人の子供も失い、ガーデンは再び彼女の傷を癒す場所となったのです。「とても特別で不思議な力を持った場所です。小説の『シークレット ガーデン（秘密の花園）』出てくるガーデンにそっくりです」とホワイトリーは思いを巡らせます。「ここにいると、ただ幸せを感じるんです。と言うよりむしろ、ここにいる時だけ幸せなんです。」

シドニー王立植物園へのアクセス方法
ウェンディーズ シークレット ガーデンへのアクセス方法

あるいは、市議会作成のガイドなしウォークで、シドニーの朝の街を散策してみましょう。長さも難易度もさまざまですが、主要なランドマークや史跡をカバーしています。アプリ「Sydney Culture Walks」をダウンロードすれば、400以上のシドニーのアトラクションについての詳細情報を見ることが可能。市議会がまとめた15分のウォーキングツアーなどから選ぶことができます。

チップという形で少しならお金をかけられる方には、2時間半コースのSydney Sights（シドニー サイツ）ウォーキングツアーがおすすめです。I'm Free Walking Tours（アイムフリー ウォーキングツアー）が催行するツアーで、シドニー オペラ ハウスやハーバー ブリッジ、ザ ロックス地区（下記をご参照ください）など数々のスポットを巡ります。

「このツアーはかなり有意義です」と語るシドニー在住のトラベルブロガーによると、「チップをはずみたくなるはずですよ。何しろガイドは熱心で博識。グループの人たちが意識を集中し続けられるよう懸命に努め、オールラウンドにシドニーの魅力を伝えてくれるのですから」とのこと。

朝のスタートが遅くなってしまった場合でも、すべてを無駄にしたわけではありません。アイムフリー ウォーキング ツアーでは、14:30のシドニーサイツ ツアーや、オーストラリア初のヨーロッパ人の入植地に焦点を当てた18:00のロックスウォーキング ツアー（1時間半）なども催行しています。殺人、未解明の謎や暴力の物語が徐々に紐解かれていくこのウォーキングツアーでは、この地区ではじめての絞首刑が行われた場所や、現在でも抗議行動が行われている場所を巡ります。

Free Tours Sydney（フリーツアーズ シドニー）も人気のあるオペレーターで、毎日10:30からツアーを催行しています。ここもツアー終了時にチップを求められます。フリーツアーズは、ザ ロックスにスポットを当てたツアーを催行しています。興味深いこのエリアに関する知識を他のツアーで補う必要がないのが、同社を選ぶメリットです。

ランチ後は、シドニー音楽院で無料のクラシック音楽の演奏を楽しめるかチェックしてみましょう。

午前中を屋外で過ごしたのなら、残った午後はシドニーの博物館を巡って涼しく快適に過ごしましょう。どの博物館も、来館者のための無料展示を行っています。アートに集中したいのであれば、ニューサウスウェールズ州立美術館がおすすめです。常設展やイベントの大多数が入場無料となっています。この総合美術館は5つのエリアに分かれています。アボリジニ美術、アジア美術、西洋美術、現代美術、そしてフォトグラフィーの5つです。美術館のユーザーフレンドリーなウェブサイトでは、「人々の目と心を開き、アートのすばらしさ、豊かさ、そして至極のよろこびを感じていただく」という同館のミッションについて詳しく知ることができます。

現代美術のファンの方には、オーストラリア現代美術館（MCA）もおすすめです。大半の展示が入場無料です。MCAは現在活躍中のアーティストの作品を集めており、アボリジニやトレス海峡諸島民のアーティストに特に力を入れています。MCAのウェブサイトでは、こうしたアーティストの詳細情報をご覧いただけます。

歴史が好きで時間に余裕がある場合は、ザ ロックス ディスカバリー ミュージアムも探訪先リストに追加しましょう。MCAと同じエリアにあります。こちらも無料ですが、ヨーロッパ人の入植以前から現在に至るまでのザ ロックスのストーリーを知ることができます。

このエリアを歴史の中で支配してきた人々や、イギリスの植民地支配について学ぶことが可能です。かつてザ ロックスが、水夫や捕鯨船員、貿易商たちの居住地であった時代のことについても知ることができます。そして、1970年代に労働組合主導の抗議行動が生んだ炎と怒りを感じることでしょう。これもまたロックスが今なお存在する理由となっているのです。

シドニー音楽院へのアクセス方法
ニューサウスウェールズ州立美術館へのアクセス方法
オーストラリア現代美術館へのアクセス方法
ザ ロックス ディスカバリー ミュージアムへのアクセス方法

華々しく夜を始めるのであれば、18:00のザ ロックスの無料ツアー（上述のアイムフリー ツアーを参照）に合流しましょう。エリア内でディナーをお考えでしたら、観光客相手に法外な料金を請求する店を避けるためにも、必ず地元の人のアドバイスを求めましょう。ナイトライフで次にするべきことは、シドニーでできる無料の楽しいことを探すことです。ここでもやはり市議会のウェブサイトが便利です。夕方から夜遅くにかけて楽しめる無料の音楽演奏のリストがあり、オープンマイク ナイトからインディーバンドのアルバム発表まで選択肢は多岐にわたります。

もっと幅広い中からエンターテイメントを選びたいのであれば、市の無料イベントも含めて探してみましょう。ライトショーから卓球、テキーラの試飲まで何でも揃っています。日没後に文化的な体験を楽しみたい方は、ニューサウスウェールズ州立美術館のArt After Hours（アート アフター アワーズ）に行ってみましょう。毎週水曜日は22:00まで開館しています。また、最寄りの公共交通機関の乗り場まで、無料バスで来館者を送迎しています。同様に、オーストラリア現代美術館も水曜日は21:00まで開館しています。美術館のウェブサイトにアクセスして、夜の無料「ミステリーツアー」などのイベントについて調べてみましょう。

ニューサウスウェールズ州立美術館へのアクセス方法
オーストラリア現代美術館へのアクセス方法